最近の練習では100回計ることが多いのですが、avg100でsub13、RA12でsub12を出せるようになってきています。
直近6回の練習の中では、100のsub13が6回中3回、12のsub12が6回中5回。
最近、計測に対する心構えというか、ある一つの考えを持っています。
それは「キューブのスクランブルが終わった時点で、現状の自分に出せるベストのタイムはすでに決まっているのではないか」ということ。
「良いパフォーマンスをすればするほど良いタイムが出る」のではなく「出せるタイムはあらかじめ決まっており、そこからミスした分だけペナルティとして引かれていく」という考え方です。
キューブを揃える時、私たちは、手順(知識)と指の技量(運動能力)と、先読みの能力を最大限に発揮しながら揃えます。それらの能力は毎日の練習や学習で緩やかに成長はしていきますが、キューブを回している一瞬の中で大きく成長するものではありません。
つまり、自分の能力を最大限に発揮できた時に出るタイムというのは、スクランブルの時点ですでに決まっているということです。あとは、スクランブル運が良い時は良いタイムが、悪い時は悪いタイムが出るだけです。
仮にそのタイムを「予定タイム」と呼びます。仮にだよ。
となれば、揃えている最中はどんなに努力しても予定タイム以上の結果を出せるはずはありません。「良いパフォーマンスをしてできるだけ良いタイムを出そう」と意気込む必要はないことになります。自分は自分の持っている能力を普通に発揮すれば良いだけです。それはすなわち「ミスをしない」ということ。
ミスをしなければ、各々のスクランブルにおいて、予定タイムに近いタイムが出せるはずです。
ミスを、ペナルティによる+2秒などと同じように捉えてしまえばもっと分かりやすくなります。AUFのミスが1回で+0.5秒、引っかかりが1回で+1秒、などなど。それらの減点を予定タイムに加算したタイムが、実際の結果となるわけです。
もしミスをしてしまっても、挽回しようとしてはいけません。無意味です。
ミスした場合は、どんなに頑張っても「予定タイム+ミスによるペナルティ」以上の良いタイムを出すことはできないからです。
つまり、ミスは「頑張って挽回」しようとしても意味がないので、重要なのは「その後ミスを重ねない」ということになります。
と、ここまで考えると、ではミスをしないためには何をすればいいか、ということになります。
僕には「焦るとミスる」という持論があるので、とりあえず今のところ、以上のような考えを背景に「焦らない(焦ってミスをしない)」ということを念頭に置いて揃えるようにしています。
……とまぁ、そんな考えに基づいて1週間くらいやってますが、とてもよい結果が出てると思います。
すでに分かっていたこと、当たり前のことを視点を変えて言葉にしただけのような気もしますが、別に急いだりミスを挽回しようとしたりしなくてもいいんだと思えるようになったので気が楽になりました。
また、この考えに基づくと、キューブでタイムを伸ばすのには、ふだんの計測以外に、自分の能力の最大値を伸ばすことを意識した練習を取り入れることも大事だなと思いました。
たとえば、指を鍛えることや、手順を学習すること、先読みのコツをつかむこと、など。それらを個別に、または日常計測において総合的に練習し、予定タイムを短縮することこそが、スピードキューブにおける成長なのだと思います。あとは、より回しやすいキューブを使うことでも、予定タイムを短縮できますね。
※もちろん、この記事は個人的な心構えの変化について書いたものでこれが正解だと主張しているわけではありません。
ちなみにですが、ミスを挽回する方法はあるような気もします。
この記事では「ミス=ペナルティ」を強調していますが、一方で、「回す速さ=ボーナス」なんじゃないかなぁ、と思っています。
回す速さにもその時点での限界値があるだろうから、違うかな。。
でも、ミスの多さと回す速さってなんとなく正比例の関係にあるような気がするし、あながち間違ってないかもしれません。
ただ、「回す速さ=ボーナス」だとしても、ミスを挽回するのは難しいです。ボーナスによる加点に対して、ペナルティによる減点が重すぎるからです。
やっぱり挽回しようなんて気を起こさずに、ミスはすぐに忘れて、その後のベストを尽くすように回すのが一番だと思います。
ちなみにこの考え方って、相手に妨害されない競技の場合は何にでも当てはまるわりと普遍的な考え方な気がします。
http://kasocube.blog.shinobi.jp/Entry/246/スピードキューブにおけるタイム予定説